3月15日(土)
ほとんど寝ていない状態で、朝5時。眼の下にひどいクマを作り、6:30。ホテルのレストランで朝食サービス開始です。私がレストランに行くと、お客さんが誰もいない。うろうろしていたら、レジの人に注文を聞かれました。ところがレジの人の英語がぜんぜん聞き取れないのです。あれ?私、どうしたんだろ。何度聞きなおしてもぜんぜんだめ。ものすごく早くしゃべるし、発音も舌を丸めたような曖昧な音が多い。NZなまりなのかな?どうしても聞き取れなくて、最後にはメニューを指差して"I
want this one!(私はこれが欲しい!)"(笑)。そのメニューには「たまごは1個か2個か選べます」と書いてありました。レジの人は"Two?"と聞いてきたので"Yes,
two."と答えなんとか切り抜けました。
テーブルに座って待っていたその時、なんと彼は2人分の料理を運んでくるじゃありませんか!いくら海外では食事の量が多いと言っても、これはあり得ないよね?だって同じお皿二つあるよ?どうやら二人分頼んでしまったようです!
"Excuse me, but... I wonder why there
are TWO plates?(すみません・・・なんでお皿が二つもあるんですか?)"勇気を出してちゃんと言いました。すると彼は私をすごい形相でにらみ"Because
you said TWO(あなたが2つと言ったからです)"だって!た、確かに私はTwoと言った、でも!でも!このままお金を払なければならないのか?頑張って言うぞ!
"Oh, I thought that it was about...EGGS.(あれは卵のことだと思ったんです)"
彼はそれはそれはでかいため息をつき、"Ah,
all right(わかりました)." そういってお皿をさげてくれました。私は何度も謝って、彼は
"All right, all right."と笑顔で対応してくれました。でもその笑顔はかなり曇ってました(笑)。ごめんなさい。でも、レストランには私しかいなかったし、どうして2人分だなんて聞いてきたんでしょう。私が子どもに見えたのかなぁ。語学学校の友達(タイ人)に"15歳に見える"とコメントされたしなぁ。食べている最中も、レジには彼がずっと立っていて、お客は私一人。とてもきまりが悪くて喉が乾き、セルフサービスの飲み物をがぶがぶと飲みました。ジュースを3杯、コーヒーを2杯も!このことが原因で、後に大変な苦労をするなんて、このときは考えてもいなかったのです。
ホビット庄へ行こう
身支度を整え、長距離バスターミナルへ向かいます。ホビット庄のロケ地があるマタマタまでバスで片道3時間!ホビット庄への行き方は、インターネットで事前に調べ(それはもう、大変でした)、バスもインターネットで予約済みでした。バスは15分ほど遅れて午前8時半に発車。汚い市内をぬけるといきなり大自然が視界に入ります。緑豊かな農場。羊、牛、アルパカなどが見えます。湖の横を通ると、みず海沿いに生える見たこともないような熱帯性植物に感嘆。
で、景色が美しいのはよいとして、私はすごくトイレに行きたかった!休憩ストップは2時間後だというからこれは一大事!あと1時間、あと50分、40分、30分、25分、20分、18分…と苦しいカウトダウンをしてしまいました。しかもカウントの幅が次第に短くなってるし!もはや景色を見ている場合ではない。…膀胱が痛い!なんと膀胱に激痛を感じるようにすらなってしまった。このまま膀胱破裂か…とあきらめかけてたところで休憩地に到着。もはや走ることもできない状態。よろよろと変な内股あるきでトイレまで行きました。万歳!
休憩地はマタマタの隣にある大きな街、ハミルトン。バスストッピングエリア内の観光案内所にはでかでかと看板が掲げられていました。「Hobbiton
Movie set tour available.(ホビット庄映画セットツアー、ご利用できます)」。ツアーパンフもしっかりおいてあります。どうやら現在、一番人気のツアーみたいです。かくいう私も今からそのツアーに参加するのですが。
マタマタに到着
再びバスに乗り、ついに目的地マタマタに到着!Welcome
to Hobbiton と書かれた緑色の看板がお出迎え。ついに!ついに着いたんだ!11時15分、バスはマタマタ観光案内所前でストップ。マタマタでは私と、日本人の女の子が二人降りました。バスの運転手さんに
"君達は、ホビット庄に行きたくてここにきたのかな?"
と聞いてきて、三人ともイエス。運転手さんが一緒に降りてくれて、ホビット庄ツアーのスタッフに
"おーい!この子たちは君のツアーのお客さんだよー!"
と声をかけてくれました。スタッフは "中で受付をしてください。次のツアー時間は12時30発です。"
となんだか企業的。
観光案内所に入ると、Hobbton Movie set tour
というロゴの入ったジャンパーを着たお姉さんたちがたくさんいます。"ホビット庄映画セットツアーですか?"と聞かれ、簡単に手続きが済みました。ツアーは予約制で、1ヶ月前日本からインターネットで予約しておいたんだけど、ちゃんと本日の予約名に名前があった!一緒のバスで来た日本人の女の子達は、旅行代理店に頼んでこのツアーを予約したんだって。私は自分で全部、長距離バスの予約もツアーの予約もできて我れながらすごいんじゃないかと思いました(笑)。
ツアー開始まで一時間ほどあるので街をふらふらしました。すごく小さな街で、ホビット庄のお陰で活気付いた、という雰囲気です。先ほどのの看板のまわりには観光客がいっぱい!みんな看板と写真を撮ってます。私も人に頼んで看板と一緒に撮影。写真を見ると後ろに人がいますが、これは、看板の周りに人がいなくなるのを待ってたけど、いつまでも人だかりが堪えないので仕方なくて。
観光案内所前にはツアーバスを待つためのベンチがあります。ベンチ前にはツアーバスが既に待機。Hobbton
Movie set tourのロゴが入った、白いシャトルバス。ずいぶんしっかりしたツアーのようです。ベンチにはすでにツアー開始を待つ人たちが座っています。
私もベンチに座って、となりの白人夫婦に話しかけました。彼等はアメリカから来たそうです。しばらくおしゃべりを楽しみました。このとき自分で驚いたのが、一度も聞き返さなかったことと、すごくスムーズに話せたこと。あれ、上達したのかな!?なんて思って嬉しくなりました。
ツアー待ちの人々。白い車がツアーカー。
ツアー開始
12:20になると、ついにスタッフからバスに乗るよう指示がありました。チケットを確認し、バスに乗ります。もちろん窓際ゲット!!バスの運転手兼ガイドさんは太ったおばちゃん。
"みなさん、英語はわかりますか?英語がわからない人はいますか?"とゆっくり、はっきり話します。まあ、まったくわからないというわけでもないし、手はあげないでおきました。ホビット庄映画セットツアーのオフィシャル・ツアーガイドといって、B5サイズのカラーパンフレットが配られました。かわいいイラスト調の地図が描いてあり、場所に番号がふってあります。これはこれからまわる順番なんだそうです。
おばちゃんは"みなさま、このたびはホビット庄映画セットツアーにおこしいただきまことにありがとうございます"、といった意味のことをバスガイド口調で話ながらバスを進めます。
バスは前にもう一台いて、一緒に進みます。ツアーは、このバス2台分のメンバー全員が一度に参加しました。この後、前のバスのスタッフ(ガタイの良いおじさん)がロケ地の説明を担当しました。
ホビット庄のロケ地はアレクサンダーさんという方の私有地にあります。私有地は、許可がないかぎり絶対に無断で入ってはいけないと法律で決まっているそうです。ということは、一般人はツアーでなければホビット庄には行けないんですね。彼の私有地の農場に着くと、またWelcom
to Hobbitonの看板があります。ひたすら広い農場です。道脇には羊がたくさんいました。
なぜホビット庄のロケ地が彼の農場に決まったのでしょう?ガイドさんがお話してくれました。まず、アレクサンダーさんはロード・オブ・ザ・リングの映画制作の話を聞いて、ぜひうちの農場を使ってほしい、とピーター・ジャクソン監督に申し出たそうです。視察に来た監督は-もうみなさんご存知のとおり-大満足で決定されました。その満足の理由は、農場内に大きな池があったこ
とと、池のそばに大きな木があったことです。確かに、今までバスで通った農場をみていると、農場の中に池があるなんてなかなか見かけませんでした。
道はどんどん標高が高くなっていきます。ある道をまがると、池と大きな木が見えました。「わぁ!!」思わず大きな声を出してしまいました。映画第一部で、この場所を何度も見ました。ホビットたちがパーティーの用意をしているところ。ビルボがあの木の下でスピーチをしたね。そこでバスはストップし、おおはしゃぎでバスを降りました。ほかのツアーメンバーも大興奮です。カメラのシャッターをきる音が、静かな農場に響きます。みんなすごくいい笑顔でした。特に、写真どころかビデオ撮影までしているおじいさんは、天国を見ているかのように喜び、四方八方から撮影していました。
バスを降りて初めて録った写真。真ん中の木がパーティ・ツリー
"みなさん、いくつかお知らせがあります"、スタッフが声をかけて、みんなひとまずカメラを降ろしました。お知らせは、要約すると「今からホビット庄のロケ地をまわるが、映画にてこの農場をホビット庄にする際に設置されたものはすべて取り除かれ、もとの農場に戻されている。これは、映画でつかわれた飾り、小道具などすべてはNEW
LINE CINEMAの所有物であり、映画撮影終了時にすべてNEW
LINE CINEMAが持ち帰ったからである。しかし、主要箇所には私たちが、撮影当時の写真を掲示しているので、比べて見ることができる。」という具合でした。そのスタッフは"最後にもうひとつお知らせがあります。写真およびビデオ撮影は・・・一切禁止です"。え!!と思ったら"嘘です。ガッハッハ!"だって。すっごく驚いた!ちなみにこのギャグ、だれも笑ってなかった。みんな本気で驚いたんだね・・・私も一瞬、冷や汗かきました。
Catering, costumes, make up and movie star
caravans(食事、衣装、メイク、映画スターのトレーラーハウス)
またバスに乗って、主要箇所をめぐります。はじめのストップは映画制作中にスタッフおよび役者一同が滞在した場所でした。写真のように、看板が立てられていて、撮影当時の頃の写真が貼られています。これはすごくよかった!本当にここにいたんだ!と実感できました。監督やスタッフ、そして役者さんたちが長い間ここにトレーラーを置いて、その中に住んでいたなんて、とても不思議。この美しい農場の雄大な景色を見て、彼らは本当に感動したことでしょう。そして同じ感動を、今、この私が味わっているんです!
"映画では一度も写りませんが、このへんは普段は羊だらけなんですよ"。スタッフの説明が入り、まわりをみわたすと、ホビット庄は羊だらけ!そして、スタッフは言わなかったけど私は気づいた。羊のウンコだらけ!ここ、スタッフの滞在場所の周りは相当な量のウンコがあった。初めは、よけて歩こうとがんばったけど、あまりに多いのでよけきれず、5分後にはぜんぜん気にせず踏みまくりました。あの容姿端麗なイライジャ・ウッドも、ウンコ踏みまくったんだろーなー・・・と思うと、笑えます!
ホビットの穴
"さぁ、ホビットの穴を見に行こうか"、スタッフの声と共に、それぞれのバスに乗ってまた進んで行きます。ある丘をバスが周り終わったその時、目の前にホビットの穴が現れました!す、すごい!ここからまたバスを降りて、歩いていきます。ホビットの穴がどんどん近づいてくる!
ホビットホールが近づいてきた!
はじめにストップした位置は、映画で映る美しい畑があったところ。今はもう、何もありません。それは、映画に出てくる、あの豊かな畑は全て映画のために作られたものだからです。撮影の1年も前から準備したんだそうです。しかし、この農場には野生のうさぎやポッサムが多く、彼らはたびたび畑を荒らしました。荒らされては植え直し、また荒らされては植え直したんだそうです。そして撮影期間にも荒らされることがあったので、全く同じ形の花や野菜を用意しておき、すぐに取り替えて撮影を続けたとのこと。映画で出てくる畑は、同じように見えて実は映るたびに取り変えられたものなのかもしれませんね!
また、少し遠くに池が見えました。映画でもこの池、映ってましたね!そして池には橋が渡された跡が、今でも残っていました。橋って?ガンダルフが渡ってきた、あの橋ですよ!写真と照らし合わせてみると、撮影当時の様子がよくわかりました。また、橋をわたったところには、あの居酒屋があったんだそうです。
Party Tree
少し歩くと、あの大きな木が見えました。"さあ、あれが世界で最も有名な木です。ビルボがあの下でスピーチをした、そう、あの木です" 幸運にも、木の下まで行けるとのこと。大きくて立派な木でした。みんな大喜びです。
このツアーには実に様々な、おもしろい人が来たそうです。あの木の下で、ビルボのスピーチを一文字も間違わずに再現した人、パーティーの真似をして踊り出す人、ホビットのコスプレをしてくる人・・・。そして今回もいました。先ほどのビデオ撮影に熱心なおじいさん!彼があの木の下に来たとき、興奮しすぎたのか・・・ビデオを撮影しつつ踊り出しました!それはもう飛んだり跳ねたりすごいんです!後でビデオを観る時、いったいどんな映像が映っているのやら。少し心配です。スタッフが、今まできたおかしな人の話をし終わった後、"ほら、今回もまたおかしな人がいますねー"と言って笑っていました。
パーティ・ツリー 木に触ることもできるし、木の下でスピーチしたっていいよ!(笑)
さて、この農場でいったい何が起きているのか、地元のマタマタの人々は全く知らなかったんだそうです。というのも、エキストラの子どもは全て隣町のハミルトンから呼んでいたし、農場は私有地ですから入れません。このとき、後にマタマタという小さな町を世界に知らせた映画が撮影されていたなんて、時もとの人は知らなかったなんておもしろいですね!
Bag End
"では、ついにお待ちかねの、ビルボとフロドの家Bag
Endに行きましょう!ちゃんと写真撮影する時間もありますよ"
ホビットの穴がたくさんある、その丘を登り始めました。落ちないように注意されたほど、とても細い道です。ホビットなら難なく通れるかな?
一緒のツアーにいた日本人の女の子達と、「・・・すごいね・・・これは本当にすごいよ・・・」と言いつづけました。ホビットの穴を1つ1つ見ていきます。全ての飾りは取り外されていて、なんだか悲しいです。私がNZ旅行へ出発する前に、ちょうどテレビ番組「世界不思議発見!」で、ロード・オブ・ザ・リング特集がありました。ミステリーハンターはこのホビット庄も訪れていましたが、その時「遺跡のようだ」と表現していました。まさに、そんな感じです。かつてホビットが定住していた場所に、何世紀か後に訪れたような感覚です。「ホビットはどこかに行ってしまったんだね。ホビットはどこに行ったんだろう?」、そんな風に思ってしまいます。感動と、もうホビットはいないという悲しさの両方で、目に涙がたまってくるのでした。泣いちゃうと、「今までいたおかしな人」の仲間入りしそうなので、頑張って我慢しましたがね。
一番高いところにあるホビットの穴が、Bag
Endです。ビルボやガンダルフが上がって行った石段が、まだそのまま残っています。
写真撮影タイムです。順番に並んで、スタッフがBag
Endに入った姿を写真におさめてくれます。
写真撮影は、私の番になりました。あの石段を1つ1つ、慎重に踏みしめて行きます。小さなかわいい石段です。高さがあまり無くて、ホビットのような小さい体型にちょうどいいのかな。私は150cmに満たない小さな体だけど、やはり人間です。ビルボとガンダルフ、どちらかといえばガンダルフになった気分です。
Bag Endはとても小さくて、入り口は屈まないと入れません。窓から顔を出して撮影しましたが、ずいぶん腰が痛くなる体勢でしたよ。それにしても、中は張りぼて!何も無いのね。映画では、中は全てCGで作られたんだそうです。CGってすごい!そして、こんな何も無いところに入って、本当に家に入って行くかのように演技できる役者さんたちってば、すごい!

Bag End(ビルボとフロドのお屋敷)
Bag Endの中。寂しい・・・。
人工の木
全員の写真撮影が終わると、スタッフがみんなに質問をしました。"さて、みなさん映画ではこの"Bag
End"の上に一本、大きなオークの木があったのを覚えてますか?"。そう聞かれてやっと気づきました。あれ、あの大きな木が無いねぇ。なんとあの木は人工の木なんだそうです!原作には、Bag
Endにはオークの木が一本ある、と書いてあるのですが、残念ながらこの辺にオークの木は生えないんだそうです。そこで、別の種類の木を切って、ワイヤーで組み立て、人工の葉をつけてその木に見せた、とのこと。莫大な費用がかかったんだそうですよ!別の似た木で代用することも出来たのですが、ピーター・ジャクソン監督はどうしても"パーフェクト"にしたかったとのこと。原作マニアが映画を見たら、"木の種類が違うじゃないか"と文句を言うだろうと思ったんだそうです。
農場には何本かまだらに木が生えていますが、そのうちNZに生えてもイギリスには生えない木もあったそうです。その木もちょっと加工されて、映画では別の木として映っているとのこと!スタッフは説明するとき、頻繁に"Peter
Jackson was perfect."と言います。確かに、ここまで説明を聞いて、監督の様々な工夫には相当驚かされました!

丘を降りるとの指示があって、ずーっと降りて行きました。日本人の女の子たちが「相当歩くね・・・」とゼーハー息を切らしています。このツアー、さっきから広い農場を歩きまわって、なかなか体力勝負です!
下に降りると、広場みたいになったところにホビットの穴がたくさんありました。でも見覚えがありません。"ここは、第三部で映るところです。・・・私は原作を読んでいないのですが・・・このツアーでは、映画の先を話したがるお客さんがたくさんいて、困ります。私は映画関係者でもないし、何も知らないのです。なのにこの間来たイタリア人が、私にストーリーの先を教えてくるんです。みなさん、そんなことは辞めましょうね。ですから、ここの場面がどう使われるかは映画を観てからのお楽しみです"。さて、どんな風に使われるんでしょうか?映画を観る前にロケ地に来ちゃうなんて、これが最初で最期でした。今からワクワクです。
第三部ロケ地(追記:ここらへんは第三部でホビット4人がホビット庄に帰ってくるシーンで使われていました!)
ホビットの穴の前に、本物のキノコが生えてました!「ねー!キノコが生えてるよ!本当にホビット庄みたいだねー」と日本人と盛り上がっていると、目の前に野ウサギが飛び出てきて、また走り去っていきました。なんて大自然なんでしょう。
さようなら、ホビット庄
ところで、帰りのバスの時間が近づいて来ました。このバスに乗り遅れると、私はホテルに帰れません。だってオークランドからマタマタをつなぐバスは、行き・帰りともに一日に一本しか無いのですから。でも、大丈夫。ツアーが始まる前に"長距離バスでオークランドに帰る予定の人はいる?ツアーはバス発車のぎりぎりに終わるから、あなたたちだけ早めに送るから"といわれていたのです。"あのー、そろそろバスの時間ですが"とスタッフのおじさんに声をかけたら、"そうだね、じゃあ行こうか。でもそんなに心配しなくていいよ。もしも遅れたらオークランドまで車で送ってあげてもいいさ!ガッハッハ!"と、とても親切です。バスに乗ると、すごいスピードで来た道を戻りました。ホビット庄が遠ざかっていきます。胸が詰まる思いでした。もう一度観ておこう。もう一度。もう一度。何度も何度も振り返りました。大きな丘をぐるりと回ったそのあと、振り返ってもホビット庄は、見えませんでした。憧れが思い出に変わった瞬間でした。
ずっと憧れていたこの場所に、私は行きました。雑誌で「ホビット庄の穴が残っている」との記事を見て、懸命にインターネットで調べました。そこは私有地なので一般人は入れない、という記事も見て、いかにがっかりしたことでしょう。そしてこの旅から約3ヶ月前に、ホビット庄が観光地として公開されることに決定したとのニュースが発表されたのでした。どうやったら行けるのか。ホビット庄ツアーのスタッフにメールを送り、質問をしました。親切に答えてくださり、マタマタ行きの長距離バスも教えてくれました。情報をくれたたくさんの人々に感謝しました。すべて補助をしてくれた、両親に感謝しました。そして何よりも、がんばった自分に感謝しました。
午後2:45分、観光案内所に着くともうバスが来ていて、ツアースタッフがバスを止めておいてくれていました。乗るとすぐに発車。バスの中で、いつまでもhobbiton
movie set tourと書かれたツアーチケットを眺めていました。
再びオークランド
18:00にオークランドに到着。港が観たいので、海沿いの通りまで歩いて行きました。都会の風景の中に戻りましたから、夢から覚めたような気分です。行く前に、ホビット庄から一緒に帰って来た日本人の女の子たちに、「あの通りは治安が悪いから、夜は通らない方がいいよ」といわれていました。でもまだ夕方だから大丈夫かな。そう思っていたんですが・・・その通りで信号待ちをしているとき、爆音とともに真っ赤なオープンカーが一台通りすぎて行きました。モヒカンやらよくわからない髪形の若者たちが、私に向かって親指を立てて"Yeahhhhhhhhhhhh!!!!!(ィエー!!)"と叫んできたのです!どうしていいのかわらなくて、目をまん丸くしたままたたずんでしまいました。車はすごいスピードだったのですぐ遠くに行きました。・・・私は「いぇーい!」と返すべきだったのかな?(いや、まさかそれは無いよね)。とにかくここはコワイ。そう思って、さっさとコンビニに寄って夕食と朝食を買ってホテルへ。
ホテルに帰ると、あることに気づきました。・・・カーテンが風でヒラヒラ揺れている。あ!!昨日、騒音がうるさくて眠れなかったのは、窓が開いていたからなんだ!!なんてアホなんでしょう。いまさら気づきまして、カーテンを開けるとなんと4つもの窓が開いているじゃぁないの!少ししか開かないようになっているし、ここは6階だから盗難の心配は無いけれど・・・バカだ。全部ちゃんと閉めました。
ニュージーランドにはサマータイムという制度があります。夏期間は時計を一時間早めて日の照る時間を有効に使います。そして期間がおわると時計を一時間戻します。この日はサマータイム期間が終わる日でした。つまり、1時間余計に時間があるのです。これはかなり混乱しました。明日の朝は「オークランド半日観光ツアー」というバスツアーに参加します。集合時間は8:55ですが、時計をそのままにしておいたら9:55と表示された時間が集合時間になるわけです。本当に良いのかしら。とても心配になったので、ホテルのフロントまで行って受け付け嬢に"今日の夜から明日にかけて、時間が変わるんですよね?"と聞いたら"・・・さあ、明日でしたっけ?確かもうすぐですけど"だって!あんた適当だねー!そして彼女は近くにいたお客さんに"サマータイムって今日変わるんですっけ?"に聞いていた・・・答えはYes。NZの人って適当だなぁ。日本人は過密スケジュールだから、1時間違えば大変なことになるのに。
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